ベルリンの少女像についてドイツ公共放送rbb10月13日記事の翻訳

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 以下、上の記事の翻訳である。行政、法律用語に誤りがあるかもしれないが大目に見られたい。日本政府がまたも恥知らずな行為に及んだことには驚きはないが、よりによって緑の党の区長が圧力に屈したことに驚いた。彼の最後のあたりのコメントを見る限りまだ事態を把握していないようである。妥協は不可能であろう。

 

 

日本と韓国協会の争い

モアビートの平和の像はさしあたり撤去されない

ベルリン・ミッテ区は、10月14日までにモアビートの「平和の像」を撤去せよという命令をさしあたり撤回した。区は直前に裁判所に提出された協会の緊急請求に対応した、と火曜日にベルリン行政裁判所の広報はrbb24に語った。彫像は「行政裁判所の根本的な評価が提出されるまで」撤去されないと、シュテファン フォン・ダッセル区長(緑の党)は火曜夜説明した。

モアビートのブレーマー通りとビルケン通りの角の記念碑は性的戦時暴力の犠牲者に捧げられおり、例として第二次世界大戦期の日本軍による強制売春を扱っている。

 

区によると日本政府は「不満」をもって対応

韓国協会は9月28日に彫像を芸術委員会の許可のもとに市街に設置した。その直後に区は協会に彫像の許可を取り消し、その決定を記念碑の形態についての「不満」をもって理由づけた。

区の金曜日の発表によれば、彫刻は性的暴力一般を主題化しているのではなく、「ただ第二次世界大戦における日本軍の振る舞いのみ」を扱い、それゆえとりわけ日本において「国家的レベルの」不満があるとされた。

taz(訳注:新聞名)の報道によれば、日本の国家的保守主義政権の外相が10月初めにハイコ マース外相(社会民主党)との会話において彫像について不満の念を表明し、その後「政治的圧力」がベルリン上院事務局を通して区に加えられたとされる。区はその後「折れた」と韓国協会の広報はrbb24に述べた。

 

上院事務局はミッテ区に「早急な解決」を要求

rbb24の問い合わせに対して外務省の広報はノーコメントであった。ベルリン上院事務局は、日本大使館とコンタクトし区に通して「早急な解決」に関与したと述べた。

その後、区は韓国協会に展示されたばかりの彫像を10月14日までに撤去するように要求した。フォン・ダッセル区長はその方向転換を金曜日に「『平和の像』とその解説板によってその解決がドイツにおいて適さない2国間の政治的歴史的に複雑な紛争が取り上げられてしまった。」と理由づけた。

韓国協会はそれに対して彫像の存続のための公開書簡を公開し、オンラインで1900人以上の支持者が賛同した。

像のためにフランクフルトの学生であるアンジェラ リーもオンライン請願を開始し既に5200の署名を得た。「第二次世界大戦の記憶の文化はベルリンにおいてもドイツという舞台に制限されるべきではありません。像は大陸を超えた教育の重要な一部なのです。」とrbb24に述べた。 

平和の像のために200人がデモ

火曜日に韓国協会の呼びかけで約200人が、平和の像の維持のデモのためにモアビートのビルケン通りに集まった。「我々は彫像の排除に反対する。像は第二次世界大戦時の日本軍による性暴力についての沈黙を破った生存者の勇気を記憶に留めるものです。ですがこの彫像は日本に対する批判としてではなく、女性の権利のシンボルなのです。」と協会の広報はrbb24に対して火曜日に語った。

「彫像は戦争における性的暴力、特に女性に対する一般的な抗議であり、その例として日本兵のためにおよそ20万の少女、女性に売春を強要した日本軍の行為が取り上げられているのです。日本政府は中国、朝鮮、他の太平洋地域の国からの犠牲者を「慰安婦」と名付けたのです。」

 

緑の党は同党のフォン・ダッセルを批判

選りによって緑の党の区長がその様な記念碑の排除に動いた事は、ベルリン市議会の緑の党議員団によて批判を受けている。議員団代表のラウラ ノイゲバウアーはフォン・ダッセルは緑の党の価値を日本からの政治的圧力に従属させたとrbb24に語った。「区の反応は信じられないほど誤ったシグナルです。緑の党は芸術の自由に立ち強制売春の犠牲者と100%連帯します。」緑の党議員団は同僚のフォン・ダッセルに像を許可するように要求する。

ベルリン市議会の緑の党議員団の内政代表のベネディクト ルックスは火曜日、区は日本からの圧力に「屈し」、「像は最初は許可され、それから非常に歴史修正主義、国家主義的な日本政府からの圧力がかけられた。」とデモにおいて述べた。

「他国に大きな被害を与えたドイツの歴史ゆえにベルリンにおいてそれが記憶される事が重要なのです。」

フォン・ダッセルは妥協を提案

区庁自体は火曜日の早晩にこの件について「更なる決定は行わず」行政裁判所の根本的な評価が提出されるまで待つことを表明した。「我々は、この複雑な論争において我々自身のまた関係者全ての議論を根本的に熟慮するためにこの時間を使いたい。」とフォン・ダッセルは火曜夜説明した。「韓国協会と日本側の利害共に適した妥協ができる事を望んでいる。関係者全てが満足できるような形の記念碑ができる事が望ましい。」